COO代行信國大輔のCOO代行実践録

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誰の幸せのために会社はあるのか? お客様は神様ではない。

      2017/12/30

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[2017/7/26 メルマガ配信記事:担当 石川英明]

 

会社は誰のためにあるのか?

今の経営は、「お客様の幸せのため」に社員が犠牲になることが普通にあります。特に、日本の経営ではそれが顕著かもしれません。もしくは「上司の満足のため」に部下が犠牲になるなんてことも珍しくないでしょう。

では、次世代型組織では「社員が幸せであること」が目的なのかというと、そこまで単純ではないのです。

例えば社員が「全然、仕事しないでラクして暮らしたい。それが私の幸せだ」と思っていたとして、お客様は「ちゃんと仕事して、価値を提供してほしい。それが私の幸せだ」と思っていたとして、すごく簡単に「両方大事にしないと破たんするよね」と考えています。

お客様に満足してもらって、報酬をお支払いいただけなければ、どんな業種であれ、給与原資がありません。給与が全くなくて”ラクに暮らせる”ということはまずないわけですから。

ただ、これまでの日本のビジネス界に多かった「お客様は神様です」とも思ってはいないのです。「あ、それ以上はやりません。それ以上求めるなら、他の会社に発注してください」と顧客に言える権利(と責任)を、全社員が持っていると考えています。

これは、例えば江戸時代の職人などにとっては、似たようなことはよくあったようで、例えば大工さんが「家を建ててよ!」と言われても「いやー、ちょっと立て続けに建てたから、ちょっと休憩してからだ」と返すというようなことは普通にあったようです。

それは「需給関係的に、供給側が強かったからだ!」と言われれば確かにそうなのですが、「じゃー、どうやって供給側の強さを得ようか?」と社員と一緒になって考えるのが次世代型組織です。

 

次世代型組織の在り方

次世代型組織では、社員一人一人が「自分の時給はいくらなのか?」「自分の価格競争力はいくらなのか?」を考えることをとても求めます。だからこそ逆に、収入も、休暇も、全部自分で決めていいよ、ということになるわけです。

それは、厳しいようではありますが「お客さんにも満足してもらって、報酬を得て、自由に休む」ということを実現しようと思ったら、どうしても必要なことです。

そしてそれを丁寧に行っていったときに、社員の幸福度は高くなります。責任感も増します。結果としてお客様からも信頼が深まります。という好循環になっていくのです。

社内で一時期「自由と責任」という言葉をよく使っていました。

自由はある。責任は取る。

ということです。

会社員だと「不自由だが、責任は取らなくてよい」ということも多いかと思います。

ここで”責任”というのは、ずばり減給という責任です。お客様からの依頼を断る自由(権利)があるからには、断って減った収益についても責任を負うわけです。

ちなみに、これは「顧客1社、担当1名」だと分かりやすいでしょうが、「顧客1社、担当3名」などの場合はどうするのか?と思われるかもしれません。

次世代型組織では

  • 社員Aは「この会社の仕事おりた」
  • 社員Bは「この会社の仕事やりたい」
  • 社員Cも「この会社の仕事やりたい」

だった場合、まずBとCとで続けられるように顧客企業に交渉します。

もし万が一、「いやーAさんがいないんじゃ、おたくに頼む意味ないんだよね、正直」と言われたら、BとCは、Aと交渉します。

「売上の8割を持っていっていいから、やってくれないか」とか「ほとんど仕事しなくていいから、顔だけ貸してくれないか」とか交渉するわけです。これは面倒ではあるもの、結果引き受けた仕事に対しての社員一人一人の責任感はとても深いものになるのです。

「仕事なんだから、いいからやれよ」という発想は、次世代型組織にはありません。ある意味とてもとてもビジネスライクなのです。「いくらならやるよ?」という商人意識、プロフェッショナリズムをとても大切にしているのです。

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 - 社員も社長も幸せな次世代組織(セムコスタイル、ホラクラシー、サーバントリーダーシップ、ネットワーク型、ノマド), [執筆者]石川英明 ,