小学6年生の娘が語ったリーダーシップ論がすごすぎた。
2017/12/30
[2017/9/20 メルマガ配信記事:担当 信國大輔]
信國です。最近、立て続けにメルマガ執筆が石川で、かなり頭を使う話が多かったので、今回は少し、ためにはなるけど面白い話をさせていただけたらと思います。
今回の話は実話で、僕は4人子供がいるんですがそのうちの長女が小学6年生だった時のお話です。その時に語った彼女のリーダーシップ論があまりにすごかったので、手前味噌ながら今回ご紹介したいと思います。
ちなみにこの話、社内やお客さんにお話したら、「一体どんな育て方をしたらそうなるのか?」と質問攻めにされました(笑)
では本題に入ります。
小学6年生の娘が語ったリーダーシップ論がすごすぎた。
ある日のこと。
娘が学校から帰ってきたのですがとても不機嫌そうな顔をしていました。
「どうしたの?」と僕が聞くと、どうやら娘は話を誰かにぶちまけたかったのか、ちょっと聞いてよといわんばかりに話し始めました。
娘「今日、学校で学級委員長を決めたんだけど、やりたかったのに選ばれなかった!(怒)」
そもそも、「学級委員長なんて面倒くさいことなぜやりたがる!?」というツッコミを入れたくなりましたが、そこを突くと話が進まなくなるので敢えて言わず、
父「そ、そうか。。(^_^;) でも、みんなで決めたんなら仕方ないじゃないか。」
と言うと、娘がすかさず反論。
娘「違うよ!先生がろくすっぽ話を聞かず、勝手に決めたんだよ!でも、大事な役割なのにそんな決め方で良いはずないと思う!」
父「どういうこと?」
ここから、娘の驚くべきリーダーシップ論が展開されます(笑)
敢えて、実際に使った言葉ではなく、ビジネス用語に脚色してお届けします。ちなみに括弧書き部分は僕の心の声です(笑)
娘「まずね・・・今回選ばれた◯◯ちゃんなんだけど、学級委員長を通してクラスをどうしていくかのビジョンがないんだよ!リーダーとしてそれどうなの!?私には明確な”こうしたい!”ってビジョンがあるのに!!そういうこと聞かないでリーダー決めてどうすんだよ!」
父「そ・・・そうか。。。(^_^;)」
父(こ、こいつ、組織コンサルみたいなことを・・・(^_^;) ていうか、思いっきり内発的動機だ・・すげえ。)
※内発的動機
内側から湧き上がる情熱による動機。詳しくは書籍「モチベーション3.0」を参照。もちろん、娘はそんな書籍は読んでいません(笑)
娘「まだあるんだよ!◯◯ちゃん、クラスで何かを決める時、多数決で決めるんだよ?」
父「多数決じゃだめなの?」
娘「だめだよ! そしたら少数派の意見は無視されるじゃん!それじゃあ本当のチームでの合意形成はできないよ!」
父(な、なんて的を得たこと事言うんだ、こいつ。(^_^;) 経営者でもそんな事知らん人もいるというのに・・・。)
父「じゃあ、おまえはどうすんの?」
娘「私だったら、まず一人一人の意見を聴く!そして、それも踏まえて方針を決めてビジョンに加える!そして、全員が納得できるまで対話する!”みんなで決める”ってそういうことでしょ!?」
父(おお・・・合意形成の本質が分かってる。恐ろしいやつだ。。汗 しかもちゃんと共有ビジョン生成になってる。。)
※共有ビジョン
前回の石川メルマガであったマサチューセッツ工科大学のピーター・M・センゲ博士著「学習する組織」にある組織にとって重要な要素で、一人一人にとって「このビジョンは、自分のビジョンである」と思えるもの。当然、娘はそんな書籍を読んでいるわけがない(笑)
父「で、でもそれ大変じゃない?」
娘「大変? でも、その大変なことをリーダーがやらなかったらだれがやるの? 何のためのリーダーだっつうの!」
父「おっしゃるとおりでございます。。。」
(サーバントリーダーシップかよっ!?)
※サーバントリーダーシップ
米国のロバート・グリーンリーフ博士が提唱した概念で、「まず相手に奉仕し、その後相手を導くものである」という発想に立って、リーダーシップを発揮することを指す。当然、娘は・・・。(しつこい)
娘「というわけでパパ。私、先生に抗議しようと思う!」
父「良いと思うよ・・・。気が済むまでやってみて。」
(たぶん先生はお前の言うことが高度すぎてわからんと思うが・・・(^_^;))
後日、娘は抗議したようですが案の定、先生にはほとんど理解できなかったようで、適当に流されたようです。(^_^;) それはそれで、世の中にはままならないこともあるということの学びになるのでよかったのではないかと思っています(^^)
・・・以上が、長女が小学6年生だった時のお話です。
「一体どんな育て方をしたらそうなるのか?」と僕が質問したいぐらいの出来事でした(笑)
終わりに
もちろんリーダーシップ論などは特に教えていません。強いて言えば、どんなことでも親の常識や信念を押し付けるのではなく、自分で選択させてる余地が一般家庭に比べて多いことでしょうか。
うちには「タブー」があまりありません。
あと、PCやスマホなど、自由に情報を取得する手段は解放しています。とくにアクセス制限などは設けていません。
そういえば僕の母が、「子供のほうが大人より優れている。」ってよく言ってましたが、むしろ本質的なことは子供の方がよくわかってるのかもしれませんね。親が情報提供だけに徹して余計なことを教えず、自由にしてあげるとそれが際立つだけなのかも。。
子供から学ばせていただくことが本当にたくさんあります。
世の中のリーダーの参考になれば幸いです。