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会議が変われば会社が変わる!~会議の質向上の秘訣

      2017/12/30

会議の質の向上

[2017/9/27 メルマガ配信記事:担当 藤川瑞木]

 

さて、前回記事から手前味噌な話が続いて恐縮ですが、先日ある地方自治体主催で中小企業の経営者・リーダー向けに実施した
「会議の質向上研修」が大変好評でしたので、今回はその内容をご紹介したいと思います。

 

みんな会議に悩んでる

わたしが研修を行う際には必ず冒頭で、「いま何に困っているのか」「今日何を持ち帰りたいのか」をお聞きしています。

今回の「会議の質向上研修」では、「会議で、不満や、難しさを感じる場面は、どんなものがありますか?」というお題で自由に意見交換をしていただくことから始めました。

初対面の方同士のグループでも、悩みや愚痴が出るわ出るわで、時間が来ても終了の合図をしてもみなさん話しやまず(笑)

多かったご意見としては、

  • 「(部下、社員、新人から)発言が挙がらない」
  • 「結論が出ない」
  • 「不満を言い合うだけで終わってしまう」
  • 「時間通りに終わらない」
  • 「反対意見に折り合いがつかず喧嘩になる」
  • 「一方的な共有の場になっている」
  • 「参加者に温度差がある」
  • 「会議をすること自体が目的化している」

などの声が挙がっていました。

みなさんの職場でも「あるある!」といった感じなのではないでしょうか。

 

会議の悩みあるある

 

なぜ会議で意見が出ないのか?

参加者のみなさんが一通り会議についての悩みを共有できたタイミングで、わたしからひとつ問いを投げました。

「いまの10分間、わたしが時間ですよとお伝えしても止まりませんでしたね?でもみなさんの会社では『会議で意見が出ない』とおっしゃる。この違いは何だと思いますか?」

この問いにみなさんはっとした表情で顔を見合わせ、先ほどの盛り上がりと日頃の会議の違いを探る議論が始まりました。

ここで、この記事を読んでくださっているみなさんも、少し思いをめぐらせて見てください。会議に限らず、仕事中やプライベートの時間まで含めて思い浮かべた時に、「相手が率直に意見を言ってくれたのは、どんな時だろう?」「自分の意見を聞いてもらいやすいかったシチュエーションは?」「建設的な議論ができたのは、どんな場面だっただろうか?」

…さて、どんなシーンが思い浮かびましたか?

もしかしたら、「仕事中にそんな場面はありません」と思われた方かもいらっしゃるかもしれません。

そこに、会議の質を上げる秘訣が隠れているのです。

意見が出しやすかったのは…

話を研修の場面に戻します。

「なぜここでは意見を出しやすかったのか?」という問いに、挙がった感想はこのようなものでした。

  • 「前回までの研修で顔見知りになっていたので話しやすかった」
  • 「社長同士だったから近い目線で話ができた」
  • 「他社の方なので、利害関係を意識せずものが言えた」
  • 「はじめてお会いした方なので、お互いに丁寧に話を聞こうとしていた」

これらの言葉から様々なことが読み取れますが、「会議の質を上げる」という観点で鍵となるのは、

「話し手が率直に意見を言えている」
「聞き手が丁寧に意見を聞けている」

この二つがきちんと噛み合うこと、なのではないかと思います。

 

質の高い会議とは?

 

結論!会議の質は、日頃の関係の質が左右する!!

研修では会議の質を上げる具体的なノウハウなどもご紹介しましたが、会議のノウハウだけなら、どの書店にも一冊や二冊は必ず置いてあります。でもそれだけでは現実が変わらないから研修にいらっしゃるのですよね。

この日研修に参加したみなさんにお伝えしたかったことの一つは、「会議の質は、日頃の関係の質が左右する」ということ。

普段本音で話せていないのに、会議ではどんどん意見が出るなんて、現実的ではないのです。そこを押さえずにノウハウだけを導入して、ブレストしてみたり、フレームワークを使ってみたり、無理に褒めてみたり、言葉だけは同意してみたりしても、あなたの会社の会議は変わりません。

会議の質を上げたいのならまず、社員との日頃の関係の質を高める工夫をするところから始めてみていただきたいな、と思います。

「そもそも関係の質って何?」「関係の質を高めるために、具体的にどんな工夫をしたらいいの?」については、前々回の記事に書かれていた、「チームワークの良さ」の項がわかりやすいです。「心理的安全性」や「相互理解」といったキーワードが挙がっていますので、ご興味のある方は参考になさってみてください。

ここまで、「会議の質を上げたければ、日頃の関係の質を高めましょう」ということをお伝えしてきました。

研修の場ではもう一つ、とても重要なご提案をしています。

それは、「問題解決の場から、ありたい状態の実現の場へ」というもの。

こちらについてはまた別の機会に、詳しくお話しさせていただきます。

 

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 - 一歩先を行く経営人事のあり方【会議の質の向上】, [執筆者]藤川瑞木 , , , , ,