社長の幸せも社員の幸せも最大化する「次世代型組織」とは?個人ビジョンから始まる 社長の幸せも社員の幸せも最大化する「次世代型組織」とは?個人ビジョンから始まる

個人ビジョンから始まる

個人ビジョンを描く

次世代型組織では、社長も含めた、社員一人一人の「個人ビジョン」を描くことから経営が始まります。

多くの企業では「会社としての売上・利益目標」がまず決められ、次に「各部署のノルマ」が決められ、そして「社員一人一人のノルマ」が決まっていくというスタイルが採用されているかと思います。

しかし、このプロセスはどうしても「押しつけられた目標」となり「やらされ感」を生じさせ「受身的姿勢」を強めてしまいます。

次世代型組織では、社員一人一人が「どんな人生を実現したいか?」という個人ビジョンを描くところから始まります。

一人一人の社員が「年に2回は海外旅行に行きたい」「年収は800万円以上欲しい」「仕事内容としては、営業に専念しているのがよい」といったことを描いていきます。そして、本人が「うん!これはホントに実現したい!」と思えるものであることをとても大切にします。

そして「自分が理想とする一週間はどのようなものか?」という具体的なものに落とし込んでいきます。そうすると「週休3日で、月収40万円にするには、毎週4日間の稼働で10 万円の利益を出すようにしないといけない」といったことが可視化されていきます。

「うん!これを実現したい!」という本物の気持ち(モチベーション)が湧き、「この実現のためなら頑張りたい!」と一人一人が本当に思える状態を作ることが肝要です。

やりたいことをやる、やりたくないことはやらない

さて、全社員の個人ビジョンを持ち寄ると、例えば、コンサルタント職のAさんは「月4件の案件をやっている状態」が望ましく、営業職のBさんは「Aさんに月6件やってもらっている状態」が望ましい、などといったことが起こります。

こういった場合 A さんにとっては「月6件の仕事をする」ということは「やりたくないこと」です。忙しいのは嫌だとか、そこまで給料が欲しいわけじゃないとか、理由は何であれ、当人が「やりたくない」のであれば、それを尊重します。

一方で、営業職のBさんからすると、A さんに月6件の仕事をしてもらわないと、自分の希望の年収に届かない。これはこれで困ったことです。

こうした場合には「Aさんを口説き落として、6件やる素晴らしさに共感してもらう」とか「単価を上げてAさんが4件しかやらない状態でも希望年収に届くようにする」とか「A さんの コンサルティング以外の売り物を探してきて、それを売る」とかってことを考えるようにします。

なお、次世代型組織では副業(複業)もOKなので、「自社以外の収入で、希望年収に届くようにする」ということも選択肢になります。

本人がやりたいこと、例えば「月収50万円になりたい」ということが、本人がやりたいことであれば、それはやればよいことです。一方で「やりたくないこと」はやらなくてよい。このシンプルな原則を大切にしています。

給料も働く場所も、働く量も自分で決める

つまり、自分の年収をどれくらいにするのか。どれくらいの単価にして、どれくらいの時間働くのか。その場所は、どこにするのか。これらを、一人一人の社員がすべて自分で決めていきます。

そして仕事のほとんどはチームでやっていきますので、チームメンバーが出来るだけ納得のいくように対話しながら決めていきます。

また「週 3 日の仕事で月収 60 万円でいたい」ということも、個人で決めますか ら、必然的に時給というか、生産性みたいなものも自分で決めることになります。週 3 日、月で 12 日の稼働で月収 60 万ということで、日給 5 万円ということです。

この金額を最終的に決めるのは「お客様」です。(チーム内の分配方法につ いては後述します)お客様が「あなたの 1 日に 5 万円払う価値がある」と思っていれば日給 5 万円 になりますし、「あなたの 1 日に払うとしたら 1 万円が妥当なところです」となれば、本人が希望しようと日給 5 万円にはなりません。

そういう意味で、次世代型組織は徹底した顧客志向とも言えます。

こういった「自分はお客様からどれだけいただける実力があるか」ということも理解したうえで、自分の時給を高めるように勉強をしたり、トレーニングをしたりするのも含めて「やりたいことをやる。やりたくないことはやらない」であり「給料も働く場所も時間も自分で決める」であるということです。

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