光を見つける。輝かせる。
2018/06/13
[2018/6/13 メルマガ配信記事:担当 信國大輔]
出典:写真AC
信國です。ご無沙汰してます。支援先が13社になり忙しい毎日ですが、気力は充実していて、やりがいを感じています。
何より、負荷をかければかけるほど自分のスキルがさらに上さらに上へと磨かれていく実感があり、40歳を超えてるのに、自分はまだまだ強くなれるというワクワク感が溢れています。
完全にドラゴンボールの悟空状態です(笑)
もはや、さらに強い敵(課題)が現れるのが楽しみになってきました(笑)
さて、最近はいろんな会社のチーム作りにも力を入れているのですが、その中で、これは事業のTOP(COO・右腕)には本当に必要な能力だなと思ったものを今日はご紹介したいと思います。
減点手法に囚われた多くの上司たち
家庭や学校教育の影響が大きいのだと思いますが、多くの人は「欠点・弱点を指摘してそれを改善する」というのを教育・指導だと思い込んでいます。
なので、とにかく部下の欠点・弱点、いわば闇の部分に着目します。
- こいつはちゃんとチェックができない。
- こいつは挨拶の声が小さい。
- こいつは気が利かない。
- こいつは営業力がない。
- こいつは深く考えることができない。
- こいつは段取りが悪い。
欠点・弱点にばかり着目するので、指導が全て指摘・ダメ出しになります。
しかも、多くの人は悪気があってそれをやってるわけではなく、良かれと思ってそういう指導をしています。なぜなら、自分の信頼する親や先生や上司が、そのような指導をしていたので、それが正しいのだと思い込んでいるからです。
もちろんその手法が間違ってるわけではありません。
時には厳しい指摘をして反省させるのも大事です。大人になりきれていない社会人も多いので、特に怠慢によるミスなどはしっかり叱るべきでしょう。
しかし、冷静に考えてみればわかると思うのですが、「欠点・弱点を指摘する指導だけしかしない・・」って、ちょっとどう考えてもバランス悪いですよね?
人はダメ出しばかりをずっと受け続けるとモチベーションが下がります。どんどん元気を失っていきます。そうなるとスキルアップする努力ができなくなります。
欠点ばかりを指摘する指導では明るい未来を描くことはできません。
しかも、上司側も部下のダメなところ、嫌なところばかりに着目する手法なので、イライラしたり落胆したりと大変です。
実は部下の指導がうまくいかないのはここに原因があります。
光を見つける。
結論から先に言うと、本来のリーダーや上司が意識しなければならないのは、その人の光を見つけること、そしてそれを輝かせることです。
ダメなところの指摘ももちろんやっていいんですが、それ以上に強みや良いところを伸ばすことにも力注ぐ必要があります。というよりむしろ、それがメインです。あくまで指摘・ダメ出しはサブだと思ってください。
今まで親や先生に受けてきた指導は一旦忘れてしまうぐらいのパラダイムシフトが必要かと思います。
では、どうやって光を見つけるのでしょうか?
要するに今までと逆をやればいいわけです。
今までは欠点・弱点に必死になって着目してましたよね?それを、長所・強みを必死になって着目する方にシフトするという話です。
減点手法に長く慣れ親しんできた人は、自然と人の欠点・弱点に目が行きますので最初は慣れが必要ですが、意識して取り組めば、その人の闇よりも光の部分を捉えることが可能になります。
部下の長所や強みを書き出してみるなどもよいでしょう。また、数ヶ月前よりも良くなったことを振り返るのも重要です。
いろんな観点を持つことも忘れてはいけません。たとえば営業などは、ついつい数字的な成果ばかりに着目してしまいがちですが、バランスよく周りへのサポートやクレーム対応時のホスピタリティや、資料作成など裏方の仕事の完成度なども着目しましょう。
そうすると徐々に、部下の光が見つかり始めます。
今までは気づかなかった「ああ、こいつはこういう強みがあったんだな。」「こういうところで頑張ってくれてたんだな。」ということに気づき始めます。
すると、上司の方の気持ちも少し良くなります。
闇を見るよりも光を見るわけですから、育成・指導に対する取り組み方・気持ちも大きく変化してきます。「なんでお荷物ばかりなんだ!」というイライラした気持ちから、「このチームは捨てたもんじゃないかもしれないぞ。」という希望の気持ちに変化していきます。
輝かせる。
光を見つけるところまでは第一段階です。ここで終わりではありません。
第二段階はその光を輝かせることです。これが実は人によっては結構難しいです。技術的に難しいと言うよりも、心理的抵抗が問題です。
なぜなら、光を輝かせる唯一の方法は「褒めること」ですから。減点手法に囚われが強いほど、褒めることへの心理的抵抗は大きくなります。
余談ですが、家庭で奥さんを褒められない旦那さんの心理はここにあります。本当は毎日「ありがとう」「かわいいね」「おいしいね」と言うだけで家庭円満になれると言うのに、多くの男性はそれに抵抗があります。
その心理的抵抗の正体は、「恥ずかしさ」です。「恥ずかしい」と言う感情の根っこにあるのは、「恐怖」です。
今まで褒めることに慣れていないので、根っこのところで怖いのです。
ほとんどやったことがないので、
- 変に思われたらどうしよう
- 嫌われたらどうしよう
- 馬鹿にされたらどうしよう
- 褒めても喜ばれなかったらどうしよう
という妄想が頭を渦巻きます。
そうなると、怖くて仕方がないので「こいつは褒めるところなんてない!」と意固地になって元の減点手法にしがみつこうとします。
そして、「褒めたら甘くなる!緩む!こいつには厳しさが大事なんだ!」というような言い訳を作り上げ、逃げようとします。
しかし、褒めること・賞賛することから逃げてしまっては、部下を光り輝かせられる上司にはなれません。
もしあなたが、部下の光を見つけ、そしてそれを輝かせ栄光のチームを作りたいのだとしたら、それは避けては通れない道です。まずは自分が怖がっていることを自覚するところからはじめ、できる範囲から徐々にやっていきましょう。
最初から雄弁に大げさに褒める必要はありません。そんなことをしたらかえって不自然です。
最初は「しかめつら」でもいいでしょう。「これについては前より少し良くなったと思う」と言うぐらいの淡々とした口調からでも構いません。とにかくまず小さいことから褒めることを第一歩としてやってみましょう。
このへんがうまくなってくるとメリットはたくさんあります。
ちゃんとその人の光を見つけて的確に賞賛できれば、その人のモチベーションは大きく高まります。
モチベーションが高まるということは、エンジンにガソリンを注ぐようなものです。それをエネルギーにして、いろんなことをさらに頑張るようになります。
そんな状態になると、頑張る方向性を少しアドバイスしてあげればぐんぐん人は成長します。部下全員がそんな状態になれば、チーム全体が活気を帯びてきます。
褒める指導をしてもらった部下は、さらに自分の下にもそのような指導をし始めます。そうすると今度は若手が元気になります。
いつしか、ピラミッド全体が光り輝いていきます。
こんなチームならばどんなことでも達成できるでしょう。そして、あなたは大きな「栄光」を味わうことになります。
僕は様々な会社を支援して、今まで数多くの栄光を味わってきました。
アメリカン・ドリームみたいな成功も何度も体験しました。
泣けるほどの感動を何度も何度も味わってきました。
熱い仲間たちとの勝利の美酒を何度も楽しんできました。
まるで人生が毎日マンガやドラマのように、エキサイティングでドラマチックで、壮大なストーリーに溢れています。そして今現在も、毎日キラキラと光り輝いています。
多くの人が、そんな人生を体験できることを願っています。