人が辞めるのは本当にネガティブな出来事なのか?
2018/02/28
[2018/2/28 メルマガ配信記事:担当 森川圭]
出典:写真AC
こんにちは。株式会社びりかん、組織コンサルタントの森川です。
組織を運営しているとどうしても「人が辞める」ということが起こり得ますね。「人が辞める」というとどうしてもネガティブな出来事として捉えがちです。
そこで今回は
- 「人が辞める際に起きるネガティブな影響とその対処」
- 「新たに人を補充する際、どんな人を採用すべきか?その判断基準」
についてお伝えできればと思います。
なぜ人が辞めることはネガティブと捉えられるのか?
まず、人が辞めることがどうしてネガティブに捉えられるかから考えてみましょう。
主な理由として、
- 残ったメンバーへの業務負荷、しわ寄せなど
- 新たに人を補充するための採用コストや育成コストの発生
- せっかく採用、育成した人がいなくなる寂しさ、無力感など
- 何か組織に問題があるのではないか?などの疑念
などが考えられます。
上記の内、
1.残ったメンバーへの業務負荷、しわ寄せなど
2.新たに人を補充するための採用コストや育成コストの発生
はどうしても発生するので仕方ありません。粛々と取り組むしかないところでしょう。
3.せっかく採用、育成した人がいなくなる寂しさ、無力感など
せっかく採用して、ここまで育成してきたのに…、といった寂しさを感じるのは致し方ありません。
しかしそこに過度にとらわれてしまうと負のスパイラルに陥ってしまいます。自分自身のパフォーマンスも落ちますし、周囲にいる人にも波及して組織全体のパフォーマンスに影響します。考えたところで辞めた人が戻ってくるわけでもありませんので、過度にとらわれないよう心がけましょう。
4.何か組織に問題があるのではないか?などの疑念
やはりこちらもとらわれすぎるとストレスになるばかりですが、新たに人を採用する予定なら、熟慮すべきポイントではあります。組織に問題があると考えるのではなく、どんな人なら今の組織でやっていけるか?という観点で考えるといいかもしれません。
くわしくは次の段落でお伝えします。
採用時に「自分たちの組織に合う人はどんな人か?」の判断軸を持つ
組織には暗黙知として共有される、文化、空気などベースの価値観のようなものが存在します。たとえば、「ガンガン働いてガンガン稼ぐ!」という文化の会社には、「そこそこ働いてそこそこ稼げればいい人」は向かないでしょう。
また、「皆で積極的に声を掛け合ってチームとして働く」会社には、「一人で黙々と仕事をしたい人」は不向きかもしれません。
このようにベースの価値観にズレがあると、人が定着しない原因になります。人を採用する場合、経歴やスキルに目が行きがちですが、同時に、その組織に合うかどうかという観点も重要です。
採用の際にそんな「ベースの価値観を共有できそうか?」を判断軸の一つとして持っておくと良いと思います。