COO代行信國大輔のCOO代行実践録

支援実績100社以上、上場成功実績3社、ベンチャー・中小企業専門のCOO代行が、事業推進や組織体制構築、新規事業企画、プロジェクトマネジメント、新規採用のコツ、社員のモチベーションアップ、マネージャ育成・チームビルディングなどあらゆる経営課題の実践的な企業経営ノウハウを解説。

上に立つ人は立派であるべきという幻想

   

[2018/1/10 メルマガ配信記事:担当 信國大輔]

出典:写真AC

 

今年1発目の記事は信國からお届けします。

さて、前回でお知らせしたように今回からメルマガタイトルが変更になりました。

今後のタイトルは「社長、あなたの右腕作ります!」です。

読むだけで、社長のかわりに幹部や社員を鍛えたりヤル気にさせるメールマガジンを目指していきます。育成などに悩んでいる社長さんはぜひ、社員にこのメルマガを読ませてください。

また事業内容も一新いたしました。

「事業推進・COO代行」をはじめとして、社長の右腕となってマネジメントを代行するサービスを中心にしています。
▼ https://www.belicoun.co.jp/business/

今後は、外から助言するのではなく内側に入り込み、頑張る経営者と一緒に泥にまみれて事業を推進する、そんなスタンスで事業を行なっていきたいと思っています。どうぞ宜しくお願い致します。

 

さて、事業を一新した記念すべき1発目のテーマは、「上に立つ人は立派であるべきという幻想」というお話をさせていただければと思います。

「外部コンサル」から「右腕代行」という事業に変更した背景・想いをお伝えしたいと思います。

 

上に立つ人は立派であるべきという幻想

 

芸能人や政治家、あるいは大企業の経営者のスキャンダルが発覚すると、まるで弱いものいじめのように多くの人がバッシングします。

例えばそれが公害などのように実際に自分たちにも被害が及ぶ話であればまだわかるのですが、「不倫」などのように、当人たち以外が口を出すような話でもないことにまで激しくバッシングする風潮に私は正直大きな違和感を感じています。

「いや、何の関係もない第三者のあんたがいちいち怒って文句いう筋合いないでしょ!?」とつっこみたくなります。

なんかこのあたりにずっと違和感があったのですが、実はそれが多くの会社の事業推進・組織づくりにも影響しているという気づいたのは最近です。一体この2つに何が共通していると思いますか?

それは、「上の立つ人は立派であるべき」という思い込み、幻想です。

どうやらこの幻想は、多くの人がかなり強固に持っているもののようでそれが正しいことと信じきっているので、先に挙げた弱いものいじめのようなバッシングすら平気でやってしまうわけです。

「正義は我にあり!」という時の人間ほど残酷で攻撃的なものはありません。

 

さて、この「上の立つ人は立派であるべき」という幻想が、実は多くの社長や社員を苦しめています。

社長は、ほんとはそんなことやりたくもないのに「上に立つわけだから立派にならなくちゃ」と、苦手なことを変に頑張らざるえなくなってしまいますし、

社員の方は社員の方で、

  • 「社長なんだから、もっと人格者であって欲しい」
  • 「社長なんだから、もっと高い志を持って欲しい」
  • 「社長なんだから、全てのことに精通していて欲しい」
  • 「社長なんだから、リーダーシップをとって欲しい」
  • 「社長なんだから、マネジメントやるのが当たり前」
  • 「社長なんだから、社員を大事にするのが当たり前」

といった具合に、勝手な幻想を押し付けてきます。

そして、実際にはそんな完璧超人がいるわけないので、というよりもむしろ、本来起業して社長になるような人は、一部特出した才能を持ちながらもレーダーチャートでいうと恐ろしく歪なカタチをしている人の方が多いわけで、結果、「あるべき(と思い込んでいる)上に立つ人の理想像」と「実際の社長」のギャップに、これまた勝手にげんなりしてやる気を失ったり、ストレスを抱えたりします。

結局この幻想を持つことで、社員側も不満やストレスが増大し不幸になっているというわけです。

 

というわけで、この幻想をまずやめることが社長にとっても社員にとってもハッピーになる第一歩かと思います。

あえてここで断言しておきますが、そもそもほとんどの社長は別に立派になりたくて起業したわけではありません。

単にビジネスが大好きだったり、
新しいことやるのがワクワクしたり、
大金持ちになりたかったり、
モテたかったりするから、

起業するケースがほとんどです。
そしてそのために死ぬ気で頑張って事業を軌道に乗せたのです。

※もちろん立派な志から起業をスタートする人もいますが、多くの場合、そういう人は理想が高すぎて事業自体はうまくいかず廃業というパターンが多いように思います。「経済なき道徳は寝言である」という典型ですね。

なので実態としては、多くの人の頭の中にだけあるような立派な経営者なんてほとんどの社長は目指していません。自分のために心血注いで頑張ってきたのに、社員が増えて立場ができてくると、勝手に「立派さ」を強要されはじめます。

でも、そんなのおかしいですよね?

なんで上に立つ人は立派じゃなきゃいけないんでしょう?よくよく考えたら、そんなことないですよね?

そりゃー、ボランティア団体みたいに、お金も払わずにみんなに協力してもらおうと思ったら人格者である必要があるとは思いますが、ビジネスにおいては、社長が社員にお金を払ってプロとして雇ってるわけですから、「立派な上の人に導いて欲しい」みたいなのってそもそもおかしいですよね?

でもみんな「上に立つ人は立派であるべき」と思い込まされているから、自分たちが実はそんなおかしなことをやっているのだという自覚が芽生えません。

結果、やたらと大変なことばかり背負わされる社長と、他責的な思考に陥りストレスや不満を抱える社員たちが世の中に量産されるわけです。

もういい加減、こんな馬鹿げたことやめませんか?

先にも書きましたが、結局、だれも得してないんですよ。「上の人が立派であるべき」って思い込みで・・・。

この思い込みで生まれているのは、「焦燥感」や「不満」や「ストレス」や「落胆」や「他責」や「視野狭窄」や「多様性無視」や「不幸」ですよ。

 

だから、事業を大きく変えることにしました。

社長が、リーダーシップもマネジメント力も立派なビジョンも人間性もコミュニケーション力も社会貢献性も持つべきだなんてくだらない幻想をぶっ壊すために。社長がやりたくないものはやらなくても事業を進められるサービスを立ち上げようと考えました。そこで出てきたのがこの「右腕代行」というようなスタンスの事業です。

 

僕には夢があります。

今まで幻想によって「立派さ」を強要されていた社長が、自分のやりたいことだけに集中できて楽しく笑顔で事業を大きくしていく。

今まで幻想によって不要なストレスや不満を抱えていた社員が、そこから目を覚まし、社長への変な期待を捨て自立したプロとして逞しく育っていく。

そんな社長も社員もWINWINな会社を多く実現したい。

そんな会社が次から次に楽しく笑顔で成功していったら、いつか多くの人が気づくだろう。

「あれ? もしかして立派じゃなくても成功しちゃう?幸せになっちゃう?」

「あれ? そもそもなんで立派であるべきって思ってたんだ?そんな期待捨てた方が楽じゃん。」

ってね。

 

敢えて言います。

「立派」なんて糞食らえだ。

経営者も社員も、親も子も、政治家も国民も、だれも幸せにしないようなそんなくだらない幻想なんて必ずぶっ壊す。

そんな想いで今年はスタートしたいと思います。

というわけで、リーダーシップとかマネジメントとか正直ほんとめんどくさい・・とお困りの社長さんは無理して立派な経営者を目指さずに、いつでもご相談くださいね(笑)

以上、若干刺激的な新年初のメルマガでした。

 

 

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 - 中堅・中小企業における【社長依存の卒業】, [執筆者]信國大輔 , ,