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なぜ中小企業の経営理念・ビジョンが浸透しないのか?

      2017/12/30

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ビジョンや行動規範を作りましょう、ということは経営書に書いてあったり、色んなコンサルタントが言っていたりするので、みなさんも実行されてきたかもしれません。

しかし、その効果に疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。せっかく作ったビジョンや行動指針も、数年前につくったきり、すっかりほこりをかぶってる、なんてことも珍しくありません。私自身は、経営者がビジョンや行動指針を示すことは素晴らしいことだと思っています。しかし機能していないビジョンや行動指針が圧倒的に多い、それはなぜか。

結論を言えば、二つの要因があります。

一つは、あなた自身がそれを大切にしていないこと。もう一つは、社員にとってのビジョンの価値を考えていないことです。

経営理念が浸透しない理由その1.そのビジョンは本物か?

作ったビジョンを持ち出してきて、改めて眺めてみてください。それを眺めてあなた自身がワクワクするでしょうか?本当にこれは大切なことだな!これを実現したいな!と思うでしょうか?

それとも「美辞麗句だけど・・・ピンとこないな」と思うでしょうか?

美辞麗句だけ並べて、あなた自身が本当に大切に思っていないビジョンと言うのは、何の意味もありません。というより、デメリットしか生じないでしょう。

会社のビジョンや理念(こういった方向へ行きたい)というものは、あなた自身が本当に思っていることでなければ、すぐホコリをかぶってしまうのです。行動指針(こういう価値観を大切にしたい)も同じです。自分は守りたくないけど、社員にだけは守らせようなんてことはできません。

例えばビジョンとして

A.「顧客の成功に全力を尽くし、事業を通して社会に貢献する」

B.「とことん利益を出す。利益が出続けるビジネスモデルを構築する。いい暮らしをする。手伝ってくれる社員にはちゃんと報いる」

の二つがあった時に、どちらの方がワクワクするでしょうか?自分にとって本物のビジョンだと感じますか?

どちらがあなたにとって本物でもいいのですが、大切なことは本物であることなのです。

そして、後者を本物と感じる人は、指導するコンサルタントなどから「そんなビジョンや理念ではダメです。経営者としてもっと立派なビジョンを描いてください」なんて言われていたりするものです。しかしそのアドバイスは間違っています。完全に間違っているのです。

オーナー企業にとってビジョンは「社長の幸せ」です。これにつきます。あなたが、社会貢献を幸せに感じようが、金持ちになることを幸せに感じようが、事業の拡大に幸せを感じようが、どれであっても間違いと言うことはありませんが、自分が思ってもないことをビジョンとして掲げるのは間違っているのです。

ビジョンは会社の【軸】となるものです。全ての経営判断が、ビジョンをもとに下されます。ビジョンを実現しようと、事業活動は全て行われていきます。しかし、そのビジョンが「たいして実現したいとも思えないモノ」だったら?

いずれ、あなたの日常の指示と、壁に貼ってあるビジョンにはズレが生じてくるのは明確です。そして社員や取引先や顧客は「あの会社のあのビジョンは口先だけだよ」と言い始めるのです。そんなビジョンなら明確化しない方がましだったのに・・・。

経営理念が浸透しない理由その2.社員にとって価値があるか?

ビジョンを最も共有すべき相手は社員です。もちろん株主、顧客、取引先などとも共有してもいいのですが、最も必要性があるのは社員です。と言うより、むしろ社員のモチベーションを高める施策の一つとして「ビジョンを明確化する」というアクションを取ることが多いでしょう。そしてこの観点があるからこそ、前述したように、コンサルタントは「もっと立派なビジョンを描いてください」と指導するのです。

「”俺が金持ちになれればいいや”なんてビジョンじゃダメです!」なんてアドバイスが出てくるわけです。(私からすれば、そんな余計なお世話のアドバイスもないのですが)

しかし、例えば心の底から描いたビジョンが「俺が金持ちになること」だったとしましょう。それだけがビジョンの経営者が少ないことも、よく存じていますが、まぁ極端な例の方が分かりやすいので、そういう前提で話を進めます。

確かに「うちの会社のビジョンは、私、社長が金持ちになることです」と社員に伝えたところで、社員のモチベーションは高まりません。むしろ言わない方がましかもしれませんね。

出典:写真AC

 

しかしここで考えるべきことは「社員にとっても意義を感じるビジョンにするにはどうしたらいいだろう?」ということです。

ここで大切なことは「社員にとっても」であって「社員にとって」ではないということです。あくまでも社長自身にとっても大事なものでなくてはいけません。

そうやって考えていって、例えば「俺は金持ちになりたい。でも一人で出来ることは限界がある。だから手伝ってほしい。ちゃんと手伝ってくれた人には、ちゃんと報いたい」これがビジョンだな、と進化していくわけです。

このビジョンを提示されたときに、社員はどう反応するでしょうか?おそらく、とても納得することでしょう。(全社員が、とは言いませんが)

社長が本音で付き合ってくれてる。自分達のこともしっかり考えてくれてる。そんな風に思うでしょう。こういったビジョンであることが重要なのです。

もちろん「社会貢献をする!」「日本の社会的課題を解決する!」といったビジョンが、心から思う本物であれば、それを提示して良いわけですし、それを軸に採用も、教育・評価もしていっていいのです。

大切なことは、そのビジョンが本物であること。そして、社員にとっての価値も、考え抜かれていることです。

 

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 - 中堅・中小企業における【経営理念の浸透】, [執筆者]石川英明 , , , ,