「管理しない会社」導入コンサルティング 「管理しない会社」導入コンサルティング

「社員を管理する」ことを手放して
成功する会社が増えています。

【管理】は、これまでのビジネス、組織マネジメントにおける中核でしたが、
これが不要となる組織運営の仕方も世の中に定着しつつあります。

次世代型組織の事例

パタゴニア(アメリカ)

社員をサーフィンに行かせよう

1973年創業。「成長を目的としない」としつつ年商100億円程度(非上場のため関連資料からの予測)の企業に。「今からサーフィンに行ってもいいか。」「いつまでに仕事を終えなければならない」などと、いちいち上司に確認を取る組織はイケてない。もしサーフィンにいく事で仕事が遅れたら夜や週末に仕事をして、遅れを取り戻せばよく、そんな判断を一人一人の社員が出来る組織を望んでいる。


セムコ(ブラジル)

奇跡の経営

ブラジルで学生に最も人気の高いコングロマリット企業セムコ社CEO。 セムコ社は、セムラー氏が社長に就任し、大胆な組織改革によって急成長を遂げる。6年という短期間で売上が3,500万ドルから2億1,200万ドルに成長。従業員数は3,000人(現在は不明)。その革新的な経営方針と経営手法は、ビジネススクールのケーススタディーに取り上げられ、毎年、世界中の大企業の経営幹部が、セムコ社の成功の秘訣を学ぶために訪れるほど注目度が高い。

ザッポス(アメリカ)

ザッポス伝説

1999年創業、10年で3000人規模の会社に成長。2015年から、創業者であるトニーシェイが「ホラクラシー経営にする。社員・顧客・会社全ての幸せを実現する方針を実行し、経営的・組織的成功を実現し続けている。



次世代型組織と既存組織の違い

  既存組織 次世代型組織
指示系統 上意下達役職上位者が目標設定し下位者に命令する 関係者による対話と合意
情報 クローズ オープン
教育 役職上位者の成功体験に沿って、日々の指導が行われる 顧客や市場環境の変化に応じて、社員一人一人が学習する
“長老”が”若者”の視野を広げる
採用 事業戦略が先にあり、事業戦略に貢献できる人材を選抜し採用する 面接の過程においても「あなたのビジョンは何か?」が問われ、そのビジョンに会社が役立てそうなら採用に至る
事業の推進力 飴と鞭 一人一人の内発的動機
主な目的 成長 関わる人々の幸せ
評価・報酬 役職上位者が能力や成果を評価し、その評価によって報酬が決まる 関係者が評価基準を設定し、その基準に沿って報酬が決まる(ex.この人は今介護で大変だから少し多めに報酬を取ってもらおう)
勤怠 一部フレックスなどがあっても「出勤時間」が基本的に決まっており、個人ではコントロールできない。 夜中・早朝や、休日に働こうが、平日に休もうが自由。個人の希望と、チーム(関係者)での対話で決定する。
責任 最終的に責任は役職上位者にある。(しかし、評価権を持つため”脅す”こともできてしますex.半沢直樹) 一人一人が責任を担っている。

次世代型組織の利点

次世代型組織運営が定着すると「すぐにさぼろうとする部下を管理しなければいけない」「管理されたくもない上司から口出しされる」といったストレスから解放されます。【管理】は、これまでのビジネス、組織マネジメントにおいて最も中心となるものでしたが、これが不要となるのが次世代型組織運営の利点です。

「ちゃんと働いているだろうか?」ということを“役職上位者”が不安に思い、部下を監視・管理しなければならない、ということがありません。

次世代型組織においては、社員一人一人が自律的に仕事に取り組んでいるため、こういった管理が不要になるのです。“役職下位者”からしても、煩わしい報告業務などに邪魔をされずに、顧客のためになることを考え、実行することに時間を割いていくことができます。

社員の能力の最大限の活用

次世代型組織においては管理をしませんので、(最終形においては)出退勤の管理も行いません。それらも全て社員一人一人の自律性を尊重し、信頼しています。このことによって生じるメリットは大きなものです。

一例ですが、人は、夜型の人と、朝型の人がいます。「できる人は朝が早い」というような通説もあるかもしれませんが「夜型で大成功している」人もいるのも事実です。これまでの組織においてはこういった個性やワークスタイルを生かすことはできませんでしたが、次世代型組織においては、個々人が最もパフォーマンスするワークスタイルで働くことができます。

採用力向上、離職率低下

次世代型組織は、求職者にとって大変魅力的に見えます。実際には、次世代型組織ならではの「社員にとっての大変さ」もあるのですが、しかしそれを上回る魅力が次世代型組織にはあります。こういった組織形態を望んでいるビジネスパーソンは顕在的・潜在的にかなりの母数があると考えられ、採用面に関してはかなり競合優位を持つことができるようになります。

また、基本的に「社員一人一人の望み」を最大限尊重する組織運営となるため、離職するということが極めて少なくなります。人材定着率が非常に高いのです。「離職による欠員補充」などのコストがほとんどかからなくなります。(但し、次世代型組織へと舵を切った場合、移行期間中での離職は起こります。実際にザッポス社では15%ほどの社員がホラクラシー経営になじめず退職したといわれています)

強靭な組織力

次世代型組織では、あらゆる環境変化(社内環境変化、社外環境変化)に柔軟に対応する力が極めて高いのが特徴です。これは“自己組織化”とも呼ばれる力で、社員一人一人の自律性が極めて高いために「この儲からない事業からは撤退しよう」「病欠の仲間がいるけど、みんなですぐ埋めよう」といったことが、かなりスムースに、素早く決定され、実行されていきます。

次世代型組織では手放さなければいけないこと

一部の人間による目標設定と命令

ヒエラルキー型組織では「社長が100億円という売上目標を決める」「A部が50億、B部が30億、C部が20億の予算を担う」「各部署のメンバーは、その数字をいかに達成するかを考え、行動する」ということが普通に行われます。メンバーが50億という数字に対して、違和感、異論、不満などがあっても決定は決定です。

しかし、次世代型組織では、メンバー一人一人が目標を決定する権利を有しています。「自分は年収500万円でいきたい」「自分は年収300万円でいきたい」「自分は年収2000万円でいきたい」といったメンバー一人一人の年収目標があり、それを合算したものに利益率を掛け合わせて「みんなの年収目標を達成するためには年商50億円が必要」という数字が出てくるだけです。

これを、例えば社長一人が「50億円ではダメだ!100億円にするぞ!」と目標設定し命令することは、原則できないのが次世代型組織です。(年収が上がったらどれだけ素晴らしいか!をプレゼンし、やる気を喚起するといったことはできます)

情報のクローズ

一部の人にとって「隠しておきたい」情報を隠しておく、ということは原則できません。全ての情報にアクセスできる環境にあって初めて、社員一人一人が真に「自分にも責任がある」と、責任感を持つことができるからです(逆に言うと、次世代型組織では社員の責任感は非常に高いものになります)。

ブラックボックスが存在すると「結局、そこでどういう操作がされているのか分からないし、責任なんて持ちようがない」ということになります。社員一人一人の自律性が、次世代型組織運営の成功の肝なのですが、ブラックボックスが存在していると、この社員の自律性を著しく阻害することになります。

次世代型組織が成功する裏付け

ビジネス環境の変化・競争が激しくなり「全社員の主体性・創造性」
が競争要因として最も重要となってきている
人間の主体性・創造性は内発的にしか生み出されない
組織の中で、一人一人が「内発的」でいられるには、
心理的安全性のある、質の高い対話文化が必要

次世代型組織運営の導入ステップ

STEP1(半年~1年)
土台の導入

1.関係の質の向上
全ての土台となる“関係の質”(Googleの言う心理的安全性)を高めます。相互理解を深められるようにStrength、個人史、業務上の課題感・苦労・努力、夢や目標などを共有していきます。

相互理解が深まることで“自然な仲間意識”と“心理的安全性”が醸成され、本質的な深い対話をする土台が形成されます。


2.個人ビジョンの作成・共有
次世代型組織運営の根幹となる「一人一人のビジョン」を引き出します。会社という枠組みを外して「自分の人生としてどんな人生を実現したいか」を探求し、描きます。内発的動機がここから生まれます。


3.共有ビジョンの生成
「私たちはどんな会社でありたいか?」を考えます。仕事内容、休暇、役割分担、報酬分配、評価制度・・・あらゆる面について「どうありたいか?」を探求し、対話します。


4.組織改革アクションラーニング
3で生成した共有ビジョンを一歩づつ実現していきます。「自分たちで描いたビジョンを、自分達で実現していけるんだ」という成功体験を積むことが重要です。

STEP2(半年~1年)
革新の導入

5.相互フィードバックの導入
「上司が部下を評価項目に沿って評価する」のではなく、仕事を共にする仲間がよいところも悪いところもお互いに評価しあう、ということを行います。かなりシビアな面もあり、前段まででどれだけ関係の質を高めていられるかが重要です。


6.会計情報の公開
会計情報を基本的にフルオープンにします。役員報酬、給与、経費、売上などの情報について、基本的に全社員がアクセスできるようにします。


7.対話型報酬制度の導入
No管理の肝となる「対話による報酬の決定」をスタートします。これはかなりシビアは対話になります。例えば、給与原資100万円の分け方を自分たちで決めていきます。

STEP3(半年~1年)
革新の結実と永遠の成長

8.個人ビジョンの作成・共有
改めて個人ビジョンを描きます。年収も、働く場所も、時間も、基本的に全て自分が検討して決めることになります。


9.共有ビジョンの生成
改めて共有ビジョンを生成します。特に密接に仕事で関連する人々で集まり、個人ビジョンを共有し「できるだけ全員の望みが叶う役割分担などを検討します。「現時点ではこうだが、3年後までにはこうしよう」といった長期軸での検討も行います。


10.アクションラーニングの継続
「9.共有ビジョンの生成」で描いたビジョンを実現すべく、改善を繰り返します。

導入ステップごとの注意点

  完了の状態 代表的なワーク 代表的なリスクと対策
1.関係の質の向上

「会社の人のことの理解がすごく深まった」「自分のことをすごく聞いてもらえた」「以前よりずっと仲間意識を感じる」「これから仲間とちゃんと話し合っていきたいと思った」


ペアインタビュー、Thanksの共有、Proud&Sorry、Strength共有、Social Style共有、個人史の共有、TimeLineの作成、EQ、成功循環


「業務時間内に、直接業務に関係しない“相互理解”などに時間を割くことに抵抗が出る」
⇒ 「目的・効果の明示」 「システム図での説明」

「プライベートな情報まで同僚と共有することに抵抗が出る」⇒ 「共有内容を徐々に深める」

「結局上下何系で否定される」
⇒「上下関係を持ち出せない場の設計」

2.個人ビジョンの作成・共有

「ワクワクしてきた!」「これからやりたいことが明確になった!」


人生の車輪、理想の一週間、Affirmation、5タイプ、シナリオプランニング、フロー体験理論


「夢が描けない」⇒「過去のワクワクを探る」「心理的ブレーキに対処する」
「夢を同僚に共有したくない」⇒“関係の質の向上”が重要
「夢を実現しようと思うと会社を出なければいけない」⇒これは良しとする

3.共有ビジョンの生成

「私たちが共有する幹や根っこの部分はここなんだな」「これは自分だけが望んでて、他の人はそんなに望んでないんだ。。。」「うん、こういう状態をみんなで実現していきたいよね」


ビジョンツリー、ワールドカフェ、OST、会計ディベート、システムシンキング、業務フローの整理、シナリオプランニング、Growth Mindset


「そうは言っても・・・」「社長の意向が・・・」「結論が出ない・・・」「みんな意見が違う・・・」「誰かが決めてくれ・・・」

4.組織改革アクションラーニング

「少しづつ形になってきた」「動いてみたからこそ見えてきた壁がある」「次はこれを試してみよう」「もっと学んでいこう」


セレブレーション、振り返り、必要スキルのリサーチ、研修(ロジカルシンキング、タイムマネジメントなどなど)、リプラン


「時間がない」「忙しい」「成果が見えない」

5.相互フィードバックの導入

「耳の痛いこともあるけど、率直にフィードバックしあえてうれしい」「自分では当たり前と思っていたことが意外と評価が高くて驚いている」


相互フィードバック、傾聴のトレーニング、フィードバックのトレーニング


6.会計情報の公開

「うちの会社のお金の流れが明確に分かった」


会計情報の公開、会計ディベート、粗利率・労働分配率などの基礎研修


「役員はこんなにもらってたのか。。。」
「この経費ってなんだ??」

7.対話型報酬制度の導入

「完全に評価しあうことなんてできないということが分かった」「常に丁寧にコミュニケーションして、業務内容・量と、報酬に違和感が生じたら対話するのが大事」


会計ディベート、分配ガイドライン作成、分配検討変数一覧を使っての探求


「自分の仕事はそんなに価値がないと思われているのか。。」

8.個人ビジョンの作成・共有

「こんな一週間を過ごせていたら最高だ!」「こんな応援をしてくれたら嬉しい」「私はあなたにこんな手助けができそう」


理想の一週間、Affirmation、実現したい未来(社会/個人)、キャリアプラン


9.共有ビジョンの生成

「こうすれば“みんなの理想の一週間”を叶えられるね!」


ビジョンツリー、役割分担の検討、チームとしての理想の一週間


10.アクションラーニングの継続

「また一人のビジョンが変わったからみんなで練り直そう」「また一人の状況が変わったからみんなで練り直そう」「これはやってみて上手くいかなかったら他の方法を検討しよう」


セレブレーション、振り返り、必要スキルのリサーチ、研修(ロジカルシンキング、タイムマネジメントなどなど)、リプラン


「管理しない会社」導入コンサルティングにご興味ある方は下記よりお気軽にお問い合わせ下さい。

お問合わせはこちらから

△ PAGE TOP